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今治

教育

2021.06.26

大三島分校 存続危機で資金募り反響

831号1ページ

クラウドファンディング

CFで200万円以上集まる



存続の危機を脱しようと、今治北高校大三島分校振興対策協議会(大三島町宮浦)は6月からインターネットで資金提供を呼びかける「クラウドファンディング(CF)」を行い18日現在、卒業生らから200万円以上の寄付金が集まっています。「10年以上も地域と絆を深めた活動が実を結び、理解を得られた」と生徒や関係者らは歓喜に満ちています。


大三島分校は、同島で唯一の高校で全校生徒は97人。18年度まで入学者は減少傾向に有り、19年度から県外の生徒も受け入れ、19年度と20年度は定員一杯の40名の入学生を迎え入れました。しかし21年度は27人と、県立高校再編整備計画の基準「31人以上」を下回りました。3年連続で入学者が30人以下の場合、翌年から募集停止となります。 

そこで卒業生や地域住民からなる組織「大三島分校振興対策協議会」は存続の危機を脱しようと、CFで「設備費や遠方から来た生徒の下宿先の整備費に」と企画。18日現在、200万円以上の寄付金が集まりました。また「地元での活躍、いつも耳にしています」と支援者から温かいメッセージも届き、生徒たちは大喜び。

同校は、約10年前から地域に溶け込み盛り上げようと、様々な活動を行ってきました。大山祇神社(宮浦)を生徒が夏休みや土日に案内する「参道ガイド」、島への移住者の暮らしや仕事を紹介する冊子「大三島お仕事図鑑」。また建築家の伊東豊雄さんが塾長を務める伊東建築塾との協働活動では、休憩スペースなどを一緒にリフォーム。 長年歩んできた活動などにも共感し、今回の企画で多くの支援者から理解も得られ「ここに来てよかった」と話す生徒会長の神野七海さん(3年・17)。

神野さんは3年前の冬、同校の存続の危機を取り上げたテレビ番組を見て、入学を決意。「まわりの方が私たちを認めてくれたことが何より嬉しい。地域の中で活動し、自分で考え行動できるようになった。この学校のおかげ。だから絶対に廃校にはさせない」と話しています。CFは7月31日まで予定。


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