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新居浜

文化

2022.11.05

小学生からの 夢祭り に初参加

395号4ページ

金栄地区の青年4人
9年前、新調太鼓台に乗った
コロナで3年待ち念願叶う
新居浜市52代目の太鼓台として、金栄太鼓台(NPO法人金栄会・横山準理事長)が誕生した2013年、小学生だった男の子たちが運行部に入り、今年初めて太鼓祭りに参加。皆の覇気を上げ3日間盛り上げた4人がいます。その4人は、同運行部で新居浜市在住の横山聖七さん(21)、石山響さん(21)、内山慶人さん(20)、白石一晟さん(18)です。

 4人が小学生だった2013年、金栄太鼓台は新居浜市52代目、川西地区で12代目の太鼓台として誕生しました。金栄地区には子ども太鼓台は4台あったものの、大人太鼓台はなく地元の悲願でした。
 4人は地元の歴史に残る「天正の陣」が飾り幕に描かれた豪華絢爛な太鼓台、「そーりゃ、そーりゃ」と家族や知り合いの雄大で勇ましい姿に、いつかは自分たちもと、夢見ていました。
 時が経ち祭りに参加できる18歳になった横山さん、石山さん、内山さん。祭りを待ち望んでいました。その矢先でした。2020年1月から始まった新型コロナウイルスの感染。記録が残る1947年以降で、初の祭りの中止に心底落ち込みました。翌2021年も感染拡大はとまらず2年連続中止に。今年7月、通常開催が決まった瞬間、4人は大喜び。「やっと祭りに参加できる」。練習は9月から始めました。
 迎えた祭り本番、朝5時半集合で解散は夜1時。3日間繰り返し、身も心もヘトヘトでしたが「込み上げてくるものがあった」と嬉しそうな横山さん。一方、石山さんは「運営委員として楽しいだけではなく、皆の世話と配慮する責任を感じた」と振り返ります。
 また祭りの間、内山さんは10も20も違う男衆に元気な掛け声と言葉で活気づけ、白石さんは走りっぱなし。初めての祭りが嬉しくて仕方ありませんでした。「祭り、最高。周りの人が自分たちを可愛がってくれ、本当に感謝している」と4人は声を揃えます。
 4人が小学生だった頃から親しく人生相談にも乗る運行部長、片上博登さん(40)は「横山理事長らのおかげで太鼓台ができ、子どもらに帰る場所がつくれた。男の生き方、姿勢だけでなく地域の伝統文化、祭礼の意味を後世へ伝えていきたい」と話しています。

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