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今治

生活

2025.08.30

高山さん うつ病越え交流の場開く

931号1ページ

愛しの親父
たこ焼き 心屋


4月にたこ焼き屋をオープン
悩みを抱える人を支える


 自身もうつ病に苦しんだ経験を生かし、悩みを抱える人の居場所となるたこ焼き屋をオープン。人から慕われ、誰もが頼れる「愛しの親父」のような存在をめざす男性がいます。


 その人は高山秀史さん(54)です。高山さんにとっては祖父があこがれの人。祖父の葬儀には千人もの参列者が集まり、その人望の厚さを示しました。人とのつながりを広げ、祖父のような人望の厚い「愛しの親父」になりたいと幼い時に決意。
 高校卒業後、親の自営業を手伝い、その後は建築の道に進みます。気合と根性で一人で頑張ることを学び、さらにトラック配送の運転手も経験。車中泊をしながら無我夢中で働きました。
 しかし過酷な環境で体調を崩し、うつ病を患い精神病院に入院してしまいました。人は屋根があり、落ち着いて休める場所がなければ仕事はできないと痛感した高山さん。退院後は同級生の友人に助けられ、再び建築業に戻りました。そのとき人は一人では何もできないと気づき、気合と根性の考えから人情と恩義を大事にしたいと考えが変化しました。
 今年4月には、皆が集まれる拠点を作りたいという夢をかなえ「愛しの親父たこやき心屋」をオープン。従業員には過去の自分のように精神的に苦しんだ人を迎え、家族のように支えています。
 高山さんは「祖父のような愛しの親父を目指し、子どもから大人まで誰にでも相談される存在を目指す」と話しています。

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