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今治

文化

2021.07.19

NPO法人 シクロ ツーリズム サイクリング環境変え貢献

832号1ページ

自転車活用推進功績者に

住民参加型の街づくりなど評価



自転車旅行の普及・提案を通じ持続的な地域づくりを目指す、NPO法人シクロツーリズムしまなみ(別宮町8・山本優子代表)はこのほど、長年の取組みが評価され国土交通大臣から自転車活用推進功績者表彰」を受賞しました。また622日には、徳永繁樹今治市長に受賞の報告のため、表敬訪問しました。


同法人は15年前から、スポットを巡る観光とは異なる自転車旅行にいち早く着目。しまなみのルートを満喫できる、新たな旅行を考案。市内や島の住民らと一緒に、コースづくりも行ってきました。

山本さんらは風土を体感してもらえる路地や農道をつなぐコースを企画。「主要道からそれても、安心して走ってもらえるよう、休憩できる場をつくりたかった」と山本さん。

そこで愛媛県などと協力して、サイクリストが気軽に立ち寄れ、休憩できる場所「サイクルオアシス」を整備。空気入れやトイレなどのサービスが利用でき、すぐに分かるよう目印となるマークも共通にしました。

農家や民宿、喫茶店や小売店などを営む地元住民に声をかけ、サイクルオアシスとして軒先を提供するネットワークは拡がりました。コツコツとまわり現在、県内に300ケ所以上にまで増え、サイクリストからも好評です。「2011年始めた当初は20ケ所だった。皆さんのご理解とご協力のおかげです」と山本さん。

またゲストハウス「シクロの家」(北宝来町1)、自転車をそのまま載せられるサイクルトレイン運行の取り組みなど、多角的な視点でサイクリング環境の向上に大きく貢献。そのほか、地元住民にも自転車に乗る機会を増やし、楽しさを知ってもらう企画を展開。ゼロから理解者を増やした住民参加型の街づくり、官民一体となった基盤整理など全国に先駆けた取組みは他の地域の団体の目標です。

「コロナ禍は振り返る時間。みんなでつくりあげた原点を大切にしたい。自分たちの想いで街は変わる。変えていけます」とさらなる夢に向け、山本さんは歩み続けます。


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