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今治

生活

2022.05.14

カンボジア 500円積み重ね学校建築へ

852号1ページ

4年かけ、400万円集まる
県民8千人が協力し支援の輪

愛媛県民8000人の力で、カンボジアに学校を建てようと「500円の力」プロジェクトが平成30年から始まり、このたび見事、400万円以上の寄付が集まりました。1人500円と小さな寄付の輪が大輪の花となりました。
生活厳しく学校不足
地雷に汚染され恐怖

 「500円の力プロジェクト」は、三虎食糧(伊予郡松前町)の兵頭栄介さん(47)が平成30年9月からスタート。400万円でカンボジアに学校が建つことを知り「1人500円でも8000人集まれば支援できる」とプロジェクトを考えました。昨年末、4年がかりで見事、目標を達成しました。
 兵頭さんが活動を始めたのは、カンボジアのタエサン村で、地雷処理や支援を行っている愛媛県出身の高山良二さんに感銘を受けたことから。
 カンボジアでは、内戦時に埋められた地雷が未だ400万個以上残されており、常に恐怖と隣り合わせ。地雷に汚染された農村部は復興が遅れ、生活は厳しく学校が足りていない地域も数多くあります。そんな現状を少しでも変えたいと考えていた兵頭さん。
 「自分たちのできることをやろう」と、始めた支援の輪は徐々に拡大。知り合いの店やスーパーに募金箱を設置したほか、様々なイベントにも顔を出し、地道に活動を続けました。
 また寄付は小さい子どもから大人まで幅広く、「カンボジアに学校を建てることは、亡くなった主人の夢だった。ぜひ協力したい」「1ケ月のお小遣い、お菓子を我慢すればいいだけ」と様々な想いにも触れた兵頭さん。
 学校が完成した後は、愛媛県民8000人の思いを刻んだ碑を残します。「すてきな未来は、一つひとつの出会いと行いの積み重ね。学校ができたら多くの人がカンボジアに行って現地を肌で感じてほしい」と話しています。

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