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新居浜

イベント

2024.05.04

慈愛の心で活動し“義農大賞” NPO法人 eワーク愛媛

431号1ページ

困難抱える若者支え21年

県内初フードバンク開始

松前町の偉人、義農作兵衛さんのように他者を思いやる団体などを表彰する「義農大賞」の表彰式が開かれ、困難を抱える若者支援やフードバンク事業など手掛ける、NPO法人「eワーク愛媛」(萩生・難波江任代表)が大賞を受賞しました。「問題意識をもつことで世の中は変わる」と難波江さんはさらなる拡大を誓います。


 同賞は令和3年度から開始し、松前町出身の義農作兵衛さんを顕彰するとともに、他者を思いやる心に溢れ、社会貢献活動などに尽力している個人や団体を表彰。今回は全国から140件の応募がありました。

 同法人は2003年ひきこもり状態や長期無業状態などの困難を抱える若者などを対象とした自立支援を開始。21年間で850人以上の若者や就労緒困難者に関わる中で「本人の意思が一番大切。段階を経ながら自己肯定感を上げていきたい」と難波江さん。

 困難に陥った時の相談の場、寄り添いながらの自立支援、困難を抱える若者の就労や体験などの受け皿、全てを継続し拡大できる仕組みづくりに腐心しています。

 また2012年には県内初となる、フードバンク事業を開始し、食料を必要とする方の支援団体との食料シェア推進、食品ロス削減、子ども食堂など地域再生の推進に寄与する活動を行っています。きっかけは、自立支援の被支援者である若者の44%が生活困窮と問題を抱えていたことでした。今では県内を中心に、県内外の福祉施設や団体などと食料シェアを行い、地域を超えて大きな支援の輪を広げています。さらに食品ロス削減やフードバンク活動の広報・啓発を図るための講演やイベントでの広報活動も積極的に行っています。

 「郷土、人への愛、皆が問題意識をもって行動することが一番大切かと思います」と穏やかな笑顔が印象的です。

義農作兵衛さん:義農作兵衛さんは1688年、現在の松前町に誕生。享保の大飢饉の際、「一粒の種子が来年には百粒にも千粒にもなる」と自らの命を犠牲にし麦の穂を後世に残し、餓死したと伝えられる偉人。

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