今治
イベント
2018.12.22
介護職員の長井祐太さん 津軽三味線初級部門
759号2ページ
初めて1年半で全国V
天性の才能と努力が実る
第6回津軽三味線津軽民謡全国大会がこのほど滋賀県で開催され、介護職員の長井祐太さん(22)が津軽三味線初級部門で、三味線を始めて約1年半という短さで全国優勝しました。
長井さんが出た初級部門は、他大会でも入賞経験のない初心者が対象で、全国各地から33人が出場しました。「10月に岡山の倉敷であった大会は、緊張で頭が真っ白になり、5位に終わった。今回は気持ちも吹っ切れ、審査員の方に聞いてほしいと思いながら、ずっと演奏していました」と満面の笑み。
人気の津軽三味線奏者、上妻宏光さんの演奏を10年前に見たのをきっかけに、いつかは津軽三味線を習いたいと考えていた長井さん。昨年5月、市内にある教室を歩きながら探していると、教室から外に出て来た津軽三味線西日本協議会(黄金町4)の渡邉淑郎さん(72)と出会い、そのまま入会することに。
そこから月3回のレッスンと、家でも毎日1〜2時間練習を重ね、みるみる上達していきました。津軽三味線はスピードが早く、また絃を押さえる指の位置が1ミリ違うだけで、音が変わる難易度の高い楽器。「10年習っても正確な音が出せない人もいる。飲み込みも早く天性の才能がある」と渡邉さん。「そして私や家族に対しても心優しく、すばらしい若者だ」と大絶賛です。
同大会に出場を決めた時も、長井さんは渡邉さんに心配をかけまいと、何も言わずに出場したのです。また家族にも思いやりにあふれ、祖父母の買い物にはいつも車を運転し、手助けする長井さん。
「家族や渡邉先生、皆のおかげです。ここまで育ててくれて、感謝しかない」と話しています。