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新居浜

生活

2019.07.06

「石鎚黒茶」を後世へ 西条市教委調査委員会設立

315号2ページ

無形民俗文化財を保護

独特な香り、酸味が特徴

石鎚山の中腹に位置する石鎚地区に伝わる無形民俗文化財「石鎚黒茶」の保存・伝承へ、西条市教育委員会はこのほど「石鎚黒茶製造技術調査委員会」を設置。生産や流通等についての「調査報告書」作成を始めました。

 「石鎚黒茶」は、後発酵茶の一種で、独特の香り・酸味が特徴と言われます。江戸時代から石鎚山中腹の標高の高い場所で生産され、登山客接待や、瀬戸内海沿岸部にも流通しましたが、平成16年以降、現地での製造は途絶えています。

 西条市内では、その製法を受け継ぐ形で、保護、継承活動が活発化しており、生活研究グループさつき会、障害者事業所ピース、就労継続支援B型事業所Visee(ヴィセ)の3団体が、茶葉の栽培から一連の製造過程を継承しています。

 調査委員会の設立は、文化庁が18年3月、「四国山地の発酵茶の製造技術」を「記録作成等の措置を講ずべき無形の民俗文化財」に選定したことを受け、「後世に伝えるべき貴重な民俗文化財として保護を図る」ため、実施することになりました。

 6月末、「Visee」事業所の作業を見学しました。軽トラック2台分の刈り取った茶葉を、10数人のスタッフが、「洗い」「蒸し」「枝取り」「木箱詰め」し、同日中に、1次発酵させるため大保木地区の農家へ搬入しました。

 約一週間後、茶葉を「揉み」、ビニール袋、ポリ容器に移して嫌気、乳酸菌発酵させ、事業所で天日干しをして仕上がり。8月には、市調査委員会による調査、視察も行われる予定です。 


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